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2017/11/06 23:24
ヘヴン17とのジョイント・ツアーも間近。ブラマンジェを今回は紹介しましょう。
ブラマンジェ(Blancmange)は79年に結成されたシンセ・ポップのデュオです。メンバーはヴォーカルのニール・アーサー(Neil Arthur)とキーボードのスティーブン・ラスコム(Stephen Luscombe)で、現在はニールのソロ・プロジェクトになっています。
シンセポップ・ファンやイギリス音楽ファンにもあまりなじみのあるバンドではありません。ウィキで調べようとすると真っ先にプリンみたいなスイーツが出てきちゃうし。ま、それは当然ですね。
しかし、一緒にツアーをするヘヴン17同様、80年代前半のエレポップのムーヴメントの盛り上がりの一翼を担っていたのは確かです。
80年代後半から人気が落ちていったのもヘヴン17と一緒ですが。
まずは、(好事家の)イギリス人ならブラマンジェといえばこの曲を思い出すという、ファースト・アルバム収録の「リヴィング・オン・ザ・シーリング」です。
Blancmange - Living On The Ceiling
タブラにシタール、ハンド・クラッピング音びしばしでインド的なメロディーのエスニックな曲です。過剰で不思議な曲だけど大ヒット。UKシングル・チャートで7位まで上昇しました。1位でないものの、この曲を思い出させるのは、やはり印象的で頭に残る曲だからなのでしょう。
次もファースト・アルバムからの曲で、4枚目のシングルカット「ウェイヴズ」です。
Blancmange - Waves
せつないメロディに大勢の女性コーラス。流麗なストリングスが朗々と歌うニールのヴォーカルを盛り上げていきます。名曲だ。
ファースト・アルバム「Happy Families」はUKアルバム・チャートでは30位どまりでしたが、なんといってもジャケットが最高。ファンシーでファンタジーな猫たちのイラスト。ファーストの続編のような2013年作のアルバム「Happy Families Too...」にも猫たちが。
これとか
これとかです。DJやってるね。
ブラマンジェの作品のジャケットは、サウンドと無関係にかわいいのが多くて楽しいのです。
さて、ファーストである程度の人気者になったブラマンジェですが、セカンド・アルバムが売れてさらに人気者に。83年リリースの「Mange Tout」はUKアルバム・チャートで8位を記録。そこからシングルは4曲カットされ、すべてベスト30位以内、2曲はベスト10に入りました。
その中の1曲。全英8位まで上昇した「ドント・テル・ミー」です。
Blancmange - Don't Tell Me
メロディがまたまた印象的。ずいぶんと売れ線にはなっていますが。
同アルバムにはABBAのカバーである「ザ・デイ・ビフォー・ユー・ケイム」も収録。シングル・カットされ22位まで上昇。本家ABBAよりも売れてしまいました。
Blancmange - The Day Before You Came
しかしここがピークで、急激に人気は下降していきます。なんでだろ?売れることに媚びすぎたサウンドに志向が変わったからでしょうか。そして86年に解散となりました。
ところが突然2011年に復活。スティーブン・ラスコムは病気のため脱退していますが、ニールのソロとして精力的に活動を再開しました。
最後は、2017年秋に出たばかりの最新アルバム「Unfurnished Rooms」収録曲の「ファッツ・ザ・タイム」です。
Blancmange - What's The Time
クール! MOBYとジョン・グラントからの推薦文がサイトに出ていますね。
現在のニールはこんな感じ。チャンスがあったらライヴを観てみたいもんですが、それにしても今の日本でブラマンジェを聴く・追いかける人というのはどれくらいいるのでしょう。何人とかそんなレベルかなあ。でもとてもお勧めのグループなのです。お試しを!
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