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2017/10/10 15:43
シンセやドラム・マシーン、デジタル・サンプリングなどのテクノロジーの進歩に抗って、アコギやエレキやアコースティックな楽器を使ったサウンドを奏でるジャンルをネオ・アコースティックとかギター・ポップとカテゴライズしますが、そんなギター・ポップの始祖のバンドのひとつにモノクローム・セットがあります。

モノクローム・セットはギターとヴォーカルのビド(Bid)を中心に78年のロンドンで結成された4人組ポスト・パンク・バンドです。
彼らが有名なのは、イギリスの有名インディー・レーベルのラフ・トレードの第一弾シングルをリリースしたこと。その後、ディン・ディスク、ブランコ・イ・ネグロ、チェリー・レッドとインディー・レーベルの名門(?)を渡り歩くことになります。日本のヴィニール・ジャパンのオリジナルとしてアルバムをリリースしたこともあり、日本でも根強い人気があることがうかがえます。85年に解散しましたが、その後再結成、再々結成をし、現在でも現役で活動しています。
あまりエフェクトのかかっていないぺらぺらのギター音がテケテケ、トコトコしていて、今聴くととても新鮮!
インド生まれハーフのビドの線の細いヴォーカルがまた魅力的です。けっこうノイジーな曲もありますが、彼のヴォーカルが聴こえると、それもマイルドになってしまいます。
まずは、ラフ・トレードからのファースト・シングルから「ヒーズ・フランク」です。
The Monochrome Set - He's Frank
「バンドやろうぜ!」的なアマチュアリズムが満ち溢れた若いサウンド。だれにもできそうで、できないだろうという個性です。
このシングルの後、ディンディスクからファースト・アルバムの「ストレンジ・ブティック」をリリース。その美しいジャケットと、シンプルなギター・サウンドが注目され、UKアルバム・チャートで62位を記録しました。

では次に、83年にレーベルをチェリー・レッドに移ってリリースした人気曲「ジェット・セット・ジュンタ」を。
The Monochrome Set - Jet Set Junta
片膝を立ててギターを弾きながらカメラを直視するビドに苦笑い。白黒テレビ(モノクローム・セットですな)をつけると現れるバンドというのがナイス。これはシックスティーズというかグループ・サウンズのサウンドだ。
最後に、現時点での最新音源を。2016年リリースのアルバム「Cosmonaut」からの「コスモノート」です。
The Monochrome Set - Cosmonaut
すごい。ぜんぜん音が変わらない。昔のままでちょっとメロディアス。この変わらなさもまた魅力です。
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