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2017/12/07 06:56
下の写真はカンパニュラ・ロタンディフォリア(Campanula rotundifolia)と言う花で、日本名はイトシャジン。英語名ではスコティッシュ・ブルーベルと呼ばれています。
青くて小さくかわいい花ですが、そんな素敵な花の名前をつけたバンドに「ブルーベルズ」(The Bluebells)があります。と、いうかいました。
80年代初期、スコットランドで結成された5人組のバンドで、カテゴリーとしてはギターポップやネオアコに入るサウンドを奏でていました。バンド・メンバーのクレイグ・ギャノンが、後にザ・スミスにギタリストとして参加したということでも有名です。
5年ほど活動し、たった1枚のアルバムと数枚のシングルを残して解散。その後はイベント的に再結成されていますが、新作は作られず、コンピレーションがたまにリリースされるのみの状態です。
今年はニック・ヘイワードが20年ぶりのソロ・アルバムをリリースしたり、スクリッティ・ポリッティが突如来日したりと、あの頃の人気者が現役で活動していることを体験できる幸せを感じましたが、彼らに負けず劣らず人気者だったブルーベルズにも復活を望みたいものです。2014年には3人組でいくつかのギグをこなしているので、ヴィニール・ジャパンあたりが活動再開を打診して招聘してくれないかな。
では、そんなブルーベルズの作品を振り返ってみましょう。
まずはファースト・シングルの「フォーエヴァー・モア」から。PVはありませんが1982年に「Old Grey Whistle Test」に出演したときのライヴ映像がありました。
The Bluebells - Forever More
いけてないファッションに、けっしてうまいとはいえない歌。そして垢抜けない歌詞(Forever Yours, Forever Mine, Time will tell how we'll go…)。ちなみにぼさぼさ頭でサングラスがリーダーのボビー・ブルーベルです。
若さだけがとりえのようなバンドですが、そんな彼らが愛おしいのはたしか。
本作がヒット・チャートに上ることはありませんでしたが、4枚目のシングル「アイム・フォーリング」が全英シングル・チャートの11位まで上昇するヒットに。
The Bluebells - I'm Falling
ヴィデオの音量が小さいな。
あいかわらずなルックスとファッション。PVもひねりがなくおしゃれでもなし。でもそんな青くてうぶなところがまた良し。
あらを探せばいくらでもありますが、言えることは、とにかく彼らのサウンドはとてもポップでしかも耳に優しい。
続くシングル「ヤング・アット・ハート」は「アイム・フォーリング」を上回る8位まで上昇。それが収録された84年リリースのアルバム「シスターズ」は全英アルバム・チャートの22位を記録しました。もうへたっぴで青臭いバンドではありません。
しかし、ブルーベルズは翌年にシングル「オール・アイ・アム(イズ・ラヴィング・ユー)」をリリースしてあっさり解散してしまいます。
The Bluebells - All I am (Is Loving You)
そんな、ある時代を駆け抜けたバンドでしたが、93年に「ヤング・アット・ハート」がフォルクスワーゲンのCMソングになったためリイシューされると、現役の時には達成できなかった全英1位を獲得。イギリス以外のヨーロッパの国々でもヒットしました。
The Bluebells - Young At Heart
アコーディオンが活躍するアコースティックなハッピー・チューン。もしかして車種はやはりビートル?
このリバイバル・ヒットでバンドは一時的に再結成。ベスト・アルバムも発売されました。
さて、この曲にはサイド・ストーリーがありまして。
実はオリジナルは女性3人組グループのバナナラマ(Bananarama)が本家なのです。クレジットはシボーン・ファーイ、ケレン・ウッドワード、サラ・ダリンのバナナラマ3人にロバート・ホッジェンス。またの名をボビー・ブルーベル。当時、彼はシボーンの彼氏だったそうな。
84年リリースのブルーベルズ版に先んじてレコーディングされたバナナラマの「ヤング・アット・ハート」をどうぞ。
Bananarama - Young At Heart
ぜんぜん違う…
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