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2019/11/02 11:31
80~90年代に流行ったギターポップという音楽ジャンルの代表的バンド「モノクローム・セット」が11月に3年ぶりの来日をします(The Catenary Wiresとの2マン公演)
「モノクローム・セット」(Monochrome Set)はギターとヴォーカルのビド(Bid)を中心に78年のロンドンで結成された4人組ポスト・パンク・バンドです。日本だけでなく、世界中に根強い人気があるバンドで、活動7年目で解散、その後、再結成、再々結成を経て現在も活発に活動中です。
まずは、手始めに、ラフ・トレードからのファースト・シングルから「ヒーズ・フランク」をどうぞ。
The Monochrome Set - He's Frank
このシングルの後、ヴァージン傘下のディンディスクからファースト・アルバムの「ストレンジ・ブティック」をリリース。その美しいジャケットと、シンプルなギター・サウンドが注目され、UKアルバム・チャートで62位を記録しました。ジャケットはファクトリー・レコードの数々の名作をデザインしたあのピーター・サヴィルです。
今回の来日は、1日目の11月8日に「ストレンジ・ブティック」中心、9日はセカンド・アルバムの「ラヴ・ゾンビーズ」中心のライヴ・セットになるとのこと。ファンにはたまらない体験になることは間違いないでしょう。
80年リリース、セカンド・アルバムのラヴ・ゾンビーズのジャケットです
このジャケットを見るとサザンオールスターズの松田弘のソロ「EROS」を思い出したりします、わたしは。…どうでもいいことですが。
とにもかくにも、モノクローム・セットのジャケットは秀逸なものばかり。デザインはサヴィルのほかにも、ギターのレスター・スクエアがやったりもしています。アルバム・ジャケットを並べてみるとこんな感じ。
どれもジャケ買いを誘うデザインです。
このままシングルのジャケットの紹介もしたいものですが、今回はデザインがテーマではなく、モノクローム・セットの最近の活動についてなので話を戻します。
で、今回の来日ライヴのテーマはアルバム・デビュー40周年。なので80年にリリースされた2枚を中心にしたライヴになるのも理にかなっています。
でも、そうするとオールドなロック・ファンにおもねったライヴかと思われてしまいますが、そんなことはありません。実は、モノクローム・セットは回顧的なバンドではなく、現在進行形のバリバリに現役のバンドなのです。
簡単に活動履歴を振り返ってみると、モノクローム・セットは78年に結成し人気者になりつつも85年に1回目の解散。90年に今回の招聘元であるヴィニール・ジャパン(Vinyl Japan)からアルバム「ダンテズ・カジノ」(Dante's Casino)をリリースし1回目の復活をします。90年には初来日し、98年に2度目の解散をするまでに3回来日し18公演を行っています。
Dante's Casino
2008年にはレーベルのチェリーレッド(Cherry Red Records)の30周年パーティで一度だけの再結成をし、その流れで2010年に正式に活動を再開。欧州のツアーの後に2012年に17年ぶりの新作「プラチナム・コイルズ」(Platinum Coils)をリリースします。
Platinum Coils
そして、ここから彼らの活動が活発化します。
翌13年にはアルバム「スーパー・プラスティック・シティ」(Super Plastic City)をリリース。2014年にはドイツのレーベルであるタピート・レコード(Tapete Records)と契約。2015年から今年までに4枚のアルバムとひとつのボックス・セット(LP・CD6枚組!)をリリースしています。
それでは、そのタピートからリリースの2016年のアルバム「Cosmonaut」からの「コスモノート」を。
The Monochrome Set - Cosmonaut
すごい。ぜんぜん音が変わらない。昔のままでちょっとメロディアス。この変わらなさもまた魅力です。
というわけで、2010年以降のここ数年こそがモノクローム・セットの最も活発な活動時期なのです。それにはドイツのレーベルとの契約により潤沢なサポートを得られるようになったことが大きいでしょう。2019年には2013年以来のアメリカ・ツアー、それも9都市を廻る縦断ツアーが3月から行われています。日本での2デイズなんてぜんぜん小さいのです。
ちなみに、2010年の再結成後には、2011年、12年、14年、16年と来日しています。ベンチャーズの次にジャパン・フレンドリーなバンドと言えるでしょう。
そして2019年9月には15作目のオリジナル・アルバム「ファビュラ・メンダクス」(Fabula Mendax)がリリースされました。来日のセット・リストは本当はこっちからやりたいんじゃないかなバンド側としては。
では最後にその最新作から「スロー・アウト・イット・アウト・ザ・ウィンドウ」です。
The Monochrome Set - Throw It Out the Window
さて、それではこのオフィシャルTシャツを着込んでライヴに参戦しますかね。
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