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2018/03/12 00:12

まだ記憶に新しいですが、2017年に元スティーリー・ダンのウォルター・ベッカーが亡くなりました。


晩年はハワイに在住し、あまり目立った活動はしていませんでしたが、2枚のソロ・アルバムを作成。そして盟友のドナルド・フェイゲンの作品をはじめ、いくつかの作品のプロデュースを行いました。

そんな中で、あまりなじみのないグループのプロデュースもやっています。そのうちのひとつがイギリスのエレポップ・バンドのチャイナ・クライシス(China Crisis)です。






以前、ウォルター・ベッカーはなぜかニューウェイブのバンドをプロデュースしていたというブログを書きましたが、そのうちのひとつがノルウェーのバンドであるフラ・リッポ・リッピ(Fra Lippo Lippi)で、もうひとつがチャイナ・クライシスでした。

※元スティーリーダンのウォルター・ベッカー死去。彼がプロデュースしたニューウェイブバンドと言えば?(2017年9月28日)

どちらもちょっとした成功を収めましたが、後者のチャイナ・クライシスは成功よりも印象的なすごい経歴を得ることになりました。

それは、ウォルター・ベッカーが一時、正式なメンバーになったということです。


チャイナ・クライシスは79年にイギリスのリバプール近くのカービィ(Kirkby)で、ヴォーカル・キーボードのゲイリー・ダリーとギターのエディ・ランドンによって結成されました。セカンド・アルバムがリリースされる頃にはベースとドラムスが加わり4人編成となりました。

81年にインディーズでリリースしたシングルが注目され、ヴァージン・レコードと契約してメジャー・デビュー。その後、活動の強弱をつけながら現在も活躍しています。

83年の映像ですが、まずは81年のデビュー曲「アフリカン・アンド・ホワイト」から。

China Crisis - African and White (1983)


ヴォーカルの声量も無く、これといって特徴のないサウンドですが、この押し付けがましくないところがチャイナ・クライシスの魅力といっていいでしょうか。ちょっと苦しいな。

翌年の82年にヴァージンからアルバム「ディフィカルト・シェイプス&パッシヴ・リズムス」をリリース。
ここからのシングル・カット曲の「クリスチャン」がUKシングル・チャートで12位まで上昇し、音楽ファンに広く知られるバンドになりました。

China Crisis - Christian (1982)


アコースティック・ギターとフレットレス・ベースが印象的な穏やかな曲です。

80年代初頭のシンセ・バンドには、共通点としてクールさがあり、どこかつっぱったところがありましたが、チャイナ・クライシスにはそれがなく、彼らの音楽のベースがパンクではなくポップスやソウルであったことが感じとれます。

翌83年にはセカンド・アルバム「ワーキング・ウィズ・ファイア・アンド・スティール」をリリース。そこからの3枚目のシングル・カットの「ウィッシュフル・シンキング」が全英チャートの9位まで上昇。アルバムも20位を記録しました。

China Crisis - Wishful Thinking (1983)


ポップで穏やかなサウンドと対照的に、アルバムのジャケットは原子力発電所の写真です。バンドの名前の由来はわかりませんが、チャイナ・クライシスに原子炉とくれば映画「チャイナ・シンドローム」からきているのではないかと思います。知っている方、教えてください。

そして85年にウォルター・ベッカーのプロデュースによるサード・アルバム「フローント・インパーフェクション」の制作が始まります。

ウォルター・ベッカーはチャイナ・クライシスのセカンド・アルバムに収録されていた「パプア(Papua)」という曲が気に入り、彼らに合うことをリクエストしたそうです。
そしてプロデュースだけでなく、バンドのメンバーとしてチャイナ・クライシスに参加することになりました。担当はシンセとパーカションです。

China Crisis - Black Man Ray (1985)


ファースト・シングルの「ブラック・マン・レイ」は全英チャート14位まで上昇。アルバムは9位を記録しました。アメリカには響きませんでしたが、本国では大成功を収めました。でもビデオはちょっとひどいね。

ウォルター・ベッカーは、実際にバンドの中で演奏することはなく、クレジットのみの存在でしたが、メロディや歌詞作りの面で大きな影響を及ぼしたと、メンバーは発言しています。

しかし、制作面でもセールス面でも最高に充実したこの時点がチャイナ・クライシスのピークになってしまいました。

その1年後にリリースしたウォルター・ベッカー抜きの4枚目のアルバムはセールス的に惨敗。その3年後には、再度ウォルター・ベッカーが収録曲の4分の3をプロデュースした5枚目のアルバムが出ますが、とき既に遅し。これもチャートを上りませんでした。

どこがいけなかったのか、本当の原因はわかりませんが、せっかくメンバーにまでなったベッカーに続けてプロデュースを依頼しなかったことがひとつの大きな原因だと思います。そこでマジックは消えてしまった…。

売れなかった5枚目のアルバムは、プロデュースのクレジットにベッカーはありますが、メンバー・クレジットには名前がありませんでした。

チャイナ・クライシスは3枚目のアルバムですべてを出し切ってしまったという見方もできますが、それはちょっとちがうと思います。なぜなら、彼らが今現在も元気に活動しているからです。からっぽになってしまってから30年も活動を続けることは無理でしょう。

さて、現在の彼らはこんな感じです。

China Crisis - Christian (2018)


わ! 2018年2月の映像! ついさっきだ。まだまだ現役です。いいバンドだな。

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